【睡眠にこだわるならこれを食べよう!】眠りに良い食材とは?睡眠ホルモンから見る眠りをサポートする食材をチェック!

睡眠と食事

「これを食べれば快眠!」みたいな食べ物があれば、睡眠に困っている方は一目散に飛びついてしまうでしょう。近年では「睡眠の質を上げる!」と謳った機能性食品やサプリメントなども萬栄しています。効果の有無は置いておいて、そのもの一つで睡眠が改善するということは基本的にはありません。それでも、少しでも睡眠のために食事から何かを変えたい!という方に、睡眠に良い食材とは何か?についてご紹介します!

睡眠ホルモン「メラトニン」が出来るまで

ヒトは通常夜になると、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」という物質が脳内の松果体という部位から分泌されます。このメラトニンが分泌されると眠くなり、逆に分泌量が足りない場合だと、夜に寝付けないということにつながってしまいます。
このメラトニンをサプリメントで服用するという方法もありますが、今回はメラトニンを含む食材を紹介したいと思います!
食材紹介の前に、まずはメラトニンが分泌されるまでの流れを理解しましょう!

必須アミノ酸「トリプトファン」とは

メラトニンの原料になるのは、必須アミノ酸の「トリプトファン」という物質です。このトリプトファンが元になり、「セロトニン」という「幸せホルモン」とも呼ばれる日中の覚醒度を上げる神経伝達物質に変化し、このセロトニンが日中に役割を果たすと、メラトニンの原料となります。このトリプトファンは必須アミノ酸のひとつで、人体で作ることができないものですので、食べ物から取り入れる必要があります。トリプトファンからセロトニンになり、夜メラトニンに変化することを考えると、トリプトファンを含んだ食材を朝になるべく摂取しておくのがポイントです。

トリプトファンを多く含む食材のリスト

チーズ

牛乳

ヨーグルト

バター

魚類(特に赤身)

たらこ・明太子

肉類(特にレバー)

納豆

豆腐

豆類

ナッツ類(アーモンドなど)

セロトニン合成のポイント

摂取したトリプトファンは、セロトニンという神経伝達物質に変わりますが、この脳内で作られるセロトニンは気分を安定させる効果もあり、メンタルのコントロールの役割も果たします。
セロトニンが不足すると、日中にぼーっとすることが増えたり、疲れやすく、やる気がでないなど、日中のパフォーマンスを下げてしまいます。トリプトファンを取り入れるだけでなく、セロトニンを合成するにはいくつかのポイントがあります。

光を浴びる

高照度の光を浴びることは、メラトニンの分泌を抑制するだけでなく、セロトニンの合成を促進させてくれます。体内時計の調整など、光を浴びることは日中に行なうといいことずくしなのですが、夜間に浴びると、逆にメラトニンの分泌を妨げてしまうので注意しましょう。

リズム運動

セロトニンを合成させるには、ウォーキングや縄跳び、ガムを噛む、などの一定のリズムで身体を動かすリズム運動も効果的です。軽いリズム運動はセロトニン合成だけでなく、日中の眠気対策としても効果的ですので、仕事合間の休憩などに取り入れると良いでしょう。

メラトニンが含まれている食材とは

このメラトニンはセロトニンが役割を終えたら変化しますが、メラトニンのサプリメントを直接摂取することも可能ですし、食べ物からの摂取も可能です。
このメラトニンを含んだ食材を紹介します。 メラトニンの分泌量は夕方から夜にかけて増えてくるので、その時間帯に摂取すると効果的でしょう 。

アメリカンチェリー

アメリカンチェリーのジュースを飲むと、眠くなるという研究があるのですが、このアメリカンチェリーにはメラトニンが多く含まれています。

ケール

アメリカンチェリーだけでなく、ケールという青汁の原料としても使われる食材もメラトニンが豊富に含まれています。ケールはメラトニンの他にも、食物繊維やビタミンCも豊富で、便秘解消や美肌効果もあるとても優秀な食材です。

まとめ

食事だけで睡眠が改善するということはありません。メラトニンの多い食材を毎日とったからといって睡眠の質が格段に上がるということはないかもしれませんが、何も対策しないよりは、より良い睡眠に近づくので、可能であれば試してみるのも良いでしょう。

・睡眠ホルモン「メラトニン」は「アメリカンチェリー」「ケール」に豊富に含まれている。
・「トリプトファン」が原料になり、「セロトニン」を合成してメラトニンになる。
・トリプトファンは必須アミノ酸のため食事から摂取が必要。
・セロトニンはトリプトファン摂取と光を浴びることや軽い運動でより合成を促進できる。
・食事だけで睡眠が改善すると思ってはいけない。

※参考文献:あなたを変える睡眠力(著:坪田聡)