働く世代の睡眠負債、4人に1人が深刻な状況、返済に平均約1ヶ月を要する実態が明らかに
スリープテック事業を展開する株式会社ネミエル(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:松本光浩、以下「当社」)は、当社が提供する「睡眠負債返済シミュレーター」の利用データを分析し、働く世代の睡眠負債の実態を明らかにしました。その結果多くの利用者が、睡眠負債が蓄積されている状態にあり、約4人に1人が深刻であり、現実的なペースで返済を行っても平均約1ヶ月を要することが判明しました。
調査結果サマリー
今回、睡眠負債指数を用いた評価と睡眠負債の状況を評価する質問の回答を分析しました。
睡眠負債指数を用いた評価
| 平均睡眠負債指数(SDI) | 1.3時間 |
| 深刻な睡眠負債の割合(SDI>=2時間) | 25% |
| 平均返済期間 | 29日 |
| 回答者属性 | 20代〜30代が多数を占め、働く世代からの関心の高さが浮き彫りに |
睡眠負債の状況を評価する質問の回答
| 平均得点 | 9.72点 |
| 得点分布 | 9点以上の高得点者が最多、問題のない2点以下はわずか1名 |
調査結果の詳細
1. 睡眠負債指数は平均1.3時間——約1ヶ月の返済期間が必要
睡眠負債返済シミュレーターで入力された理想の睡眠時間から普段の睡眠時間を計算して算出された睡眠負債指数※1は平均1.3時間でした。睡眠負債指数とは、理想の睡眠時間と実際の睡眠時間から計算される指標であり、日中の眠気や抑うつ傾向、仕事のパフォーマンスとの関連性が明らかになっています。この睡眠負債指数は2時間以上の割合は約25%となりました。これは約4人に1人が深刻な睡眠負債の蓄積された状態であることを意味します。さらに、この睡眠負債を睡眠時間の確保が可能な時間から計算して返済する場合、完全解消までに平均29日を要することが試算されました。※2
現実的に確保可能な睡眠の延長を行なうことができても、返済には約1ヶ月という長期間が必要となるほど睡眠負債が蓄積されていることが考えられます。
2. 20代〜30代の働く世代が多数——関心の高さの裏にある危機感
睡眠負債シミュレーターの利用者は20代〜30代が半数を占めました。これは、キャリア形成期にある働く世代が、自身の睡眠状況に危機感を抱いている実態を反映していると考えられます。

3. 質問票の平均は9.72点——約9割が高リスク状態
睡眠負債の状況を評価する質問票※3では、平均得点が9.72点と高い数値を示しました。得点分布を見ると、9点以上の高得点者が最も多く、2点以下の低リスク群はわずか1名にとどまりました。これは、回答者の約9割が慢性的な睡眠不足による健康リスクを抱えていることを意味します。
■背景と社会的意義
慢性的な睡眠不足は生活習慣病リスクの上昇、メンタルヘルス不調、作業効率の低下など、個人と企業の両面に深刻な影響を及ぼします。
しかし、睡眠負債は自覚しにくく、「少し疲れている」程度の認識にとどまることが多いのが実情です。今回の調査結果は、多くの働く世代が想像以上に深刻な睡眠負債を抱えており、その解消には相当の期間を要することを示唆するものです。
睡眠問題の可視化と計画的な改善施策の導入が急務であることが、改めて浮き彫りになりました。
■代表コメント(運営:株式会社ネミエル)
今回の結果は「睡眠負債」と呼ばれる慢性的な睡眠不足を睡眠負債指数を用いた結果ですが、睡眠には多様な問題があり多くの課題があります。その中で睡眠負債に関心が高まることは個人の意識の変容に留まらず、企業の健康経営や労務管理の観点でも必要なデータとして活用されることが期待できます。ネミエルは幅広いソリューションを用いて啓蒙と介入の側面で睡眠負債の解消を目指したサービスの提供を進めて参ります。
※1:Okajima et al. (2021) Sleep Debt and Social Jetlag Associated with Sleepiness, Mood, and Work Performance among Workers in Japan. Int J Environ Res Public Health, 18, 2908.
※2:返済期間は平日と休日に追加する睡眠時間を10分刻みで入力し、追加睡眠の返済効率を考慮して計算。
※3:谷川武(研究代表者)(2020) 長時間労働の医師への健康確保措置に関するマニュアル. 厚生労働行政推進調査事業費補助金(政策科学研究事業).
