【起こしてあげて!】退勤中の電車で居眠りする人が、良い睡眠を取れない理由

仕事が終わり、帰りの電車に乗ると帰宅ラッシュに巻き込まれて吊革につかまりながら最寄り駅までうとうと,,,。ふと目の前を見ると同じような仕事に疲れたサラリーマンが寝ている…。

「座って少しでも良いから寝たいな,,,」そう思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
実はこの帰宅ラッシュの時間帯に眠っている方は、良い睡眠がとれていない可能性があります。
その実態を注意点を踏まえながら見ていきましょう。

良く電車の中で寝る日本人

海外の方が日本に遊びに来ると、その電車の光景を見てびっくりするそうです。
日本人は海外に比べても、電車の中で寝ている割合が多いのです。それは日本の治安が良いから眠っていても安全ということももちろんありますが、それ以上に日本人は睡眠不足の状態に陥っているのです。

普段電車に乗っても当たり前のように寝ている人を見かけますが、これは睡眠不足という、当たり前ではなく大切な健康に関わる問題の現れと捉えなければいけません。

電車のゆらぎが眠気を誘う

電車の中で立って寝ている人は、相当な睡眠不足状態であるといえます。しかし、座っている状態だと、なんとなくうとうとしてしまうことはありませんか?これには睡眠不足に加えて、眠気を促す揺らぎの効果というものがあります。

1/fゆらぎ効果

1/fゆらぎ効果とは、眠気を促すゆらぎ効果のことを言います。具体的には人間の本来持っているリズムと同じようなゆらぎで、副交感神経というリラックスするための自律神経が優位になり、お休みモードへと切り替わりやすくなります。
このゆらぎは心臓の行動や呼吸などのリズムと似ていて、電車の揺れがこの効果を発揮するため眠気を促すという仕組みが隠れています。

帰りの電車より行きの電車

睡眠不足の状態に電車のゆらぎが加わってしまうと、うたた寝が我慢できないということもあるかと思います。もし電車の中で寝る場合は帰りの電車ではなく、行きの電車で寝るようにしましょう。

夜のうたた寝は深い睡眠を減らす

ヒトの眠りは基本的に浅い睡眠と深い睡眠を繰り返して行なわれています。そのうちの深い睡眠は「徐波睡眠」と呼ばれ、成長ホルモンの分泌などに関わる睡眠の質を語るうえで重要な睡眠ステージです。

実はこの深い睡眠は夜にうたた寝をしてしまうと割合が減ってしまうことがわかっています。
うたた寝を含めた仮眠をとるタイミングは、なるべく早い時間に行なわなければ主睡眠と呼ばれる夜の長い睡眠にマイナスの影響を与えてしまいます。

仕事帰りの時間に寝るのは、よほどの早上がりではない限り夜の睡眠に影響を及ぼしてしまい、徐波睡眠の割合を減らしてしまうことで睡眠の質を下げてしまう恐れがあります。

根本の問題を解決すべし!

夜の時間のうたた寝は睡眠の質に影響を及ぼすため、電車の中で寝るなら帰りの電車よりも行きの電車です。しかし電車の中で眠気が強くなる時点で睡眠不足の状態に陥っている可能性があります。電車の中で数分から数十分寝るだけでは、睡眠不足の根本的な原因の解決にはなっていません。
もし電車の中でうとうとしたり、強い眠気に襲われたら一度睡眠不足を疑い、自分の睡眠を振り返ってみることをおすすめします。

まとめ

・帰りの電車で寝るのは睡眠の質を下げてしまう可能性がある
・電車の中で眠気が強くなった場合は、まずは睡眠不足を疑う必要がある。
・睡眠不足を電車で少しでも解消したい場合は「帰り」ではなく「行き」の電車。

参考文献:帰りの電車で寝るのをやめなさい(著:三島和夫)

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